自殺する 子供
2日ほど前、ニュースを見ていて、驚いたことがある。
福岡県筑前町であった、中学生(13)いじめ自殺問題に絡んだ資料をボードで見せていた。
その資料というのは、ここ10年くらいの小・中・高等学校の生徒の自殺者数を、年ごとに棒グラフにしたものだった。
毎年毎年、120~130人の自殺者数で推移しているのだ。
よく、毎年3万人が自殺によって亡くなっていると言われているが、イマイチ、ピンとこない。しかし、児童生徒が毎年100人を超える数で自殺しているというのに、非常に驚いた。それも、現在もほぼ横ばいの数字なのだ。
さらに驚いたのが、いじめを苦にして自殺したと報告された例が何年も前の、たった1件だけだというのだ。
では今回の福岡の事件は、校長がいじめを認めたことにより2件目の事例となるというのか。そんなバカな。
何百件もある自殺理由に、いじめが1件2件なんて、にわかに信じられない。児童が自ら命を絶ったというのに・・。
この調べは本当にマトモなものなのか?
この資料が見たくて文科省のサイトを捜していたら、あった。
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公立小・中・高等学校の児童生徒の自殺者について(文科省)
詳細な原因別状況は、残念ながら14年15年度分のものしかないようだ。
家庭環境に問題の多くがあるのは、確かに否めないが学校問題の「教師のしっせき」「いじめ」の項がきれいに「0」になっている。この調子で、今までずーっと「0」だったということか。
自殺の原因の一部が仮にいじめだと発覚すると、担任教師、校長、地区の教育委員会などが糾弾の目に遭うだろう。彼らにも親兄弟、家族がいて大変だろうとも思う。思うが、保身から報告を上げないというシステムだとしたら、死んでいった年端のいかない児童たちに、一体どう説明し責任を取るのだ?
原因は原因として、追求する姿勢が、この資料からはまったく感じられない。
この無機質な数字は、一つ一つが児童たちの消えた命なのだ。
全部が全部、いじめが絡んでいるとは思わないが「0」ってことは、ないんじゃないか。
まぁ私の妄想かもしれないが、無性に腹が立ってきてしょうがない。
「厭世」ってなんだよ。ふざけるな。
酸いも甘いも、これからじゃ。
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