大いなる モデルチェンジ

manbow

2007年10月22日 00:31

2001年6月に販売を開始してから全世界で200万台売ったホンダのフィットが、
モデルチェンジした。

200万台売ったうちの半数弱が国内の販売数だと言われており、ホンダにとって
絶対に失敗できないモデルチェンジだ。

現車は見ていないがカタログスペックがわかってきたので、ちょっと私なりに
検証してみた。
まずデザインだが、ホンダにしては冒険のないキープコンセプト。

古いホンダを知る者にとっては「堅すぎる路線」にちょっと戸惑う。
大幅にコンセプトを変更し、次代はまったく売れず・・ということがホンダには
しばしばあったが、チャレンジ精神は感じたものだ。

あまりにも売れに売れたモデルなので、堅実路線はもっともなのだが、この
デザインで次世代まで飽きられず持つかな? ちょっと、心配。

逆に言えば、デザインに派手さがない分、中身に期待が持てるかも。

以降、カタログ読みで気になったこと。

シャーシは新設計で、全長5.5センチ全幅2センチが増大。全高変わらず。
多少肥大化したが、新シャーシのお陰か車重はキープしたようだ。
これは評価できる。 コンパクトカーは軽さが命だろう。

今後数年は、このシャーシを使って派生モデルが出るだろうからホンダの
本気度も高いと見た。

応急パンク修理キットを採用したことにより、スペアタイヤレスとなる。
スペアタイヤがないので、その分、床方向に荷室が増えていると同時にリア
セクションが軽量化(?)されたのかな。

メーターは常時発光式。
これは、乗ったときに新型を一番感じるポイントになるだろう。

フロントピラーの幅を2センチ細くすることで視認性を向上。
太めのフロントピラーはドライバーにとって邪魔以外の何者でもないのだが、
ホンダの場合、フロントピラーは衝突時の乗員保護の命柱でもある。伊達に太い
わけではないのだが、細けりゃ喜ばれることも事実。 細くできたということは、
ボディの出来もいいのだろう。

エンジンは新設計。 1.3Lと1.5Lを揃える。
私的に非常に気になるのは、アクセルにDBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)を採用
したことだ。 これは簡単にいうとドライバーのアクセルコントロールを電気的
に制御することで、エンジンの出力、燃費の面でより綿密な演算を反映できること
になる。

もともと実燃費の良いことで人気の出たフィットだが、このシステムを採用した
ことで現在のシェア争いの激戦区で、一つアドバンテージを持ったことになると
思われる。 他のメーカーの追従も当然予想されるけど。

あとは運転してみての感想がどうかってことだが、試乗する人はアクセルの「つき」
を気にしてみるといいだろう。(多分、わからないレベルだと思うけど)

電動ステアリングは、新設計の大容量ESP。
これは世代ごとに、どんどん良くなっていく技術なので問題ないだろう。
ステアリングギアボックスの取り付け構造変更、ボックス自体の剛性UPという
項目にも期待できる。

1.5Lには「RS」グレード新設。
RSの5MTは、全モデル最高のプライスタグがついてた。なんでだろうと思ったら、
車両挙動安定化制御システム(VSA)が、MTには標準装備になっているようだ。

MTで、DBWで、VSAで制御されたドライブフィールってどんなものなんだろう?
このクラスでこういう装備の車は、私は他に知らない。 一度、乗ってみたいけど
試乗車は多分ないだろうなぁ。

ちなみにモデル中のトップ燃費は、24.0km/Lということになっている。

先代の出来がいいだけに、乗り換え需要は緩やかに移行するんじゃないかと
思うけど。

さて、売れるかな?
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